この記事の監修者
医師・医学博士、ウルセラ認定医
東京慈恵会医科大学医学部医学科 卒業
日々、研鑽しています。
最も信頼され、感謝されるクリニックでありたいです。
30代は初めて美容医療にチャレンジする方が多い世代です。
雑誌でもSNSでも玉石混淆な情報があふれ、夢のような効果をうたっています。
しかし、美容医療を受ける前にぜひ知っておいていただきたいことがあります。
ヒトは、絵画や彫刻のような静止物ではありません。
しみ、たるみがないだけでは写真の中だけでキレイな人になってしまいます。
動いて、コミュニケーションを交わす生き物だからこそ、表情やしぐさを含めてキレイな人だなと感じます。美容医療でできることは、しみを消すといったキレイをつくる一部分だけ。
まだまだ若い30代だからこそ、
トータルでキレイな人を目指しましょう。
私見ですが、綺麗になる人の共通点は感情にあると感じます。
簡単にいうと「しみがなくなった」→「うれしい!」と思えるかどうかです。
反対に「しみがなくなった」→「今度はしわがでてきた。どんどん老けていく!」とアラを発掘していく人は、美容医療を受けることが目的になるという負のスパイラルに陥ります。
常に美容医療を受ける目的を忘れないでいてください。
美容医療では、治療するターゲットがどの深さなのかを意識します。
一般的に年齢を重ねるほど、アプローチすべき層は深くなります。
30代前半はアンチエイジング初級生。
この時期は透明感や潤いといった肌そのものに目を向けましょう。
表皮から真皮浅層といった比較的浅い層をターゲットにした治療で、素肌に自信を持ちましょう。
美しい肌とは、
「透明感」「ハリ・弾力」「潤い」の
3要素がそろった肌のことをいいます。
透明感を出すにはくすみやシミをなくす、肌のトーンを均一にする。
ハリ・弾力には真皮のコラーゲンやエラスチンを整える治療を行います。
潤いに関しては、日々のお手入れが大切です。
では具体的にどんな施術があるでしょうか?
フォトフェイシャルというと、しみやくすみといった「透明感」に有効なことはご存知の方も多いと思います。実は赤ら顔にも効果があり、スキントーンを整えてくれます。
さらに以外と知られていないのが「ハリ・弾力」にも効果があることがわかっています。
機器によっては、より深く真皮を狙っていくモードも搭載されており、アンチエイジングを始める時にはぜひ取り入れたい施術です。
導入する美容成分によって「透明感」にも「潤い」にも有効です。
自宅でのスキンケアでもなかなか改善しない乾燥肌にアプローチしたり、他の施術と組み合わせることで治療後の色素沈着などを抑えてくれたり、様々な効果があります。決して派手な治療ではないですが、お守りとしてとても大切な施術です
35歳をすぎると、
たるみ、ゆるみといった顔の輪郭の変化に
気づくようになります。
治療のターゲットは真皮深層から脂肪層や筋層といった深い層です。
美肌ケアも続けつつ、少しずつ深い層の治療も取り入れていきましょう。
肌のゆるみを感じたら高周波治療の出番です。
リファームST、サブライム、テノール、エンディメッドプロが代表的な機器です。
機器によって治療の深さは異なりますが、治療のターゲットは真皮です。
真皮を加熱することでコラーゲンやエラスチンがリモデリングされ、引き締まった若々しい肌になることを目指します。
中でもサーマクールFLXは、より深い脂肪層までアプローチできるため、小顔効果も期待できます。
サーマクールは効果も期待できる反面、施術者により頬がこけたり、効果に差ができたりするため、施術者選びは慎重になりましょう。
鏡をみて、頬を引き上げる仕草が始まったらハイフを検討しましょう。
ウルセラ、ウルトラフォーマーⅢ・MPT、ウルトラセルQプラス、ウルトラセル【Zi】、ソノクイーンなどハイフの機器は多数あります。
ハイフの一番の特徴は、表情筋筋膜(SMAS)をターゲットにしていることです。SMASはフェイスリフト手術でアプローチする層であり、それゆえハイフは「切らないたるみ治療」の主役といえます。機器により性能のばらつきがあるため、実績のある機器を選びましょう。
たるみは、残念ながら一生付き合っていくものです。
たるみ治療には、機器だけでなくスレッドリフトや手術、ヒアルロン酸があります。
なかでもウルセラは「切らないたるみ治療」において絶対的な支持を受けている機器です。
40歳が近づいてきたら、人生のどこかの時点でウルセラを受ける計画を立てるのもお勧めです。
美容医療はあなたをキレイにするための一手段にすぎません。
やみくもに美容医療を取り入れるのではなく、本当に必要なものだけを選びましょう。