この記事の監修者
医師・医学博士、ウルセラ認定医
東京慈恵会医科大学医学部医学科 卒業
日々、研鑽しています。
最も信頼され、感謝されるクリニックでありたいです。
1、摩擦
肌と線維がこすれ合い角質層が削られることで、肌のバリア機能が低下しデリケートな状態になりちょっとした刺激にも赤みやかぶれ、ニキビなどを起こしやすくなります。
2、ムレ
呼気が充満するマスクの中は、雑菌が繫殖しやすく汗や皮脂も増えるので、アクネ菌が増殖しやすいのです。
3、乾燥
マスクを外すと、内部の湿気が急激に蒸散し、同時に肌内部の水分も奪われ、乾燥によるかさつき、ごわつきが起こります。
4、繊維などの刺激
肌がマスク素材にまけてしまい、赤みやかゆみが出るケースもあります。また、繰り返し洗える布マスクの場合、繊維に残った洗剤成分が刺激となる可能性もあるでしょう。
マスクで肌が隠れるからとスキンケアをおろそかにしてはいけません。
肌のバリア機能が低下してしまいます。
帰宅したら肌の汚れやメイクを優しく洗い流し、肌を清潔にしましょう。
そして低刺激処方の化粧水や乳液を選んで保湿ケアを行い、角質のうるおいバリアをすこやかに保ちましょう。
マスクが頻繁に触れるほおや鼻、あご、みみのうしろは、赤くなりがちです。
そうした部分にはあらかじめワセリンを塗っておくのもお勧めです。
雑菌の繁殖を防ぐためにも、マスク内の汗は吸収性の良い清潔なガーゼやタオルなどで、こまめに汗を吸い取りましょう。
汗を吸い取る場合は、こすらないように軽く押してください。
また、マスクが汗で湿ってしまった場合は、なるべく新しいものに交換することをおすすめします。
出来れば再びマスクをつけるまえに、失われた肌の潤いを保湿ケアで補っておきましょう。
帰宅後はすぐに手を洗い清潔な手で洗顔料をしっかり泡立てて顔を洗いましょう。
肌をごしごし擦るのではなく、手ではなく泡で優しく洗うことが大切です。
洗顔後はすぐに保湿をしましょう。
オススメの保湿剤は、ヘパリン類似物質(ヒルドイドなど)です。
ヘパリン類似物質は、乾燥肌やアトピー性皮膚炎の治療薬に配合されている保湿成分です。
皮膚科でもらうヒルドイドにヘパリン類似物質が含まれています。
有効成分であるヘパリン類似物質には高い保湿効果があります。代表はヒルドイドですが、他にも様々なヘパリン類似物質があり選択肢が幅広いんです。
乾燥肌の治療薬として長年使用されている保湿成分のヘパリン類似物質は、人の肝臓で生成される糖類の一種「ヘパリン」に似た成分で、高い親水性と保水性が特徴です。
「持続性のある高い保湿」「皮膚バリア機能回復」「血行促進」の3つの作用があります。
この3つの作用により乾燥肌を改善します。
目的や効き方もいろいろ。ここでは、代表的な保湿剤をいくつかご紹介します。
これらの保湿剤を適切に使うことで、保湿効果を発揮し、肌の乾燥や炎症、肌荒れなどの改善に有効に働きます。
代表的な保湿剤には、ヘパリン類似物質含有製剤、尿素製剤、ビタミンE・A配合剤、ワセリンなどがあります。
一時ネット上で、ヘパリン類似物質で美白になる シミが消える!と噂になり美肌目的でのヒルドイド処方が増加し問題になった事がありました。
では、本当のところはどうなのでしょうか?気になりますよね?
答えは、直接的にシミを消すという作用はありません。
しかし、シミの出来やすい乾燥肌の方が ヘパリン類似物質を用いて、肌が潤い、バリア機能の回復が促され、ターンオーバーのサイクルが正常整ったことで、肌のくすみが多少改善し、「シミが消えた!」と思う事があるかもしれません。
ヘパリン類似物質が配合されたスキンケア製品は、ドラッグストアでも購入する事が可能になっています。
へパリン類似物質を含む保湿剤には様々な形態のものがあり、使用部位や季節等に応じて使い分けることができます。一般的に軟膏、クリーム、ローション、フォームタイプの順で油分が多いです。
※製品により「軟膏」と「クリーム」の分類は上記にあてはまらないものもあります。
稀に赤みや発疹、かゆみピリピリ感、などが見られることがあります。そのような時は使用を中止し、医師か薬剤師にご相談下さいませ。
これらは医療用医薬品であり、当院では患者様を診察した上で、必要な方にのみ処方しております。
東京美容皮膚科クリニックでは、
ヘパリン類似物質を含む医薬品医療品をはじめ、
様々なスキンケア製品を取り扱っております。
乾燥にお困りの方は皮膚の状態に合わせて、
適切な保湿剤を選びましょう
引用元:マルホ 医療関係者向けサイト