美容医療用語集
リンパ
過去にはリンパ液と呼んでいましたが、近年になって単にリンパと呼ぶようになりました。
リンパは組織液の一部がリンパ管に入ったものです。
組織液とは、血液の約55%を占める液体成分の血漿<けっしょう>の一部が毛細血管の壁からしみだしたもので、組織の間を満たしている液です。
リンパは、毛細血管から組織に流れ出たタンパク質を回収し、また、カルシウム、カリウム、ナトリウム、その他各種の無機塩類を運びます。
リンパは血管に寄り添うようにあるリンパ管の中を流れています。
しかし、心臓から押し出される動脈血のように圧力によって流れるのではなく、からだを動かしたときにリンパ管が押されて、ほとんど自力でゆっくりと移動しているのです。
しかも、リンパは一方通行で、決して血液のようには循環はしていません。
リンパの主な動きは、①食べ物から得た種々の栄養(タンパク質、糖質、脂質、ミネラルなど)を、静脈血を経て血液に補給します。
②体内に侵入してきた異物や細菌を処理して、全身に広がるのを防ぐ。
③抗原に対する免疫抗体をつくり、免疫力を高める。
④過剰な組織液を排出して、水分量の調節によって、むくみを防ぐ。
⑤血漿中のタンパク質濃度を正常に保つ。
などです。