美容医療用語集
パラベン(パラオキシ安息香酸エステル類)
化粧品の内容物に、細菌やカビの発生する事を防止することは、化粧品の品質管理上とても大切なことです。
化粧品は顔に使用されるものだけに、衛生上からも、また安全性からも微生物の混入や増殖は防がなくてはならず、対象となる微生物は、大別して、細菌、カビ、ウイルスになります。
そして抗微生物の方法には増殖を抑える方法と、死滅させる方法があります。
そして菌に対しては、前者を静菌作用、後者を殺菌作用、または滅菌作用といいます。
これらの使い分けは、微生物の種類と、製品または人体に及ぼす有害性によって選択されます。
パラオキシ安息香酸エステル、【略称パラベン】は、その抗菌効果、安全性、配合のしやすさなどで多くの製品に配合され、歴史的にも古い代表的な防腐・殺菌剤として汎用されていますが、使用範囲が広いので、一方では、安全性の問題もいろいろ取り沙汰されています。
例えば、メチルパラベン配合の化粧品を使用して紫外線に当たると皮膚老化が促進されたり、光アレルギー性皮膚炎を生ずることもあるとか、表示指定成分であるパラベンは、敏感肌など一部のヒトにアレルギー性皮膚
炎やスティンギング(感覚刺激)を引き起こすこともあるので、最近では、パラベンに替わる防腐・殺菌剤の開発と応用がすすめられています。